
マレーシアの平均年収は?日本との比較や労働環境の違いなどを解説
マレーシアでの就労を検討している人にとって、平均年収は重要な要素です。では、日本とはどれくらいの金額の違いがあるのでしょうか?
本記事では、マレーシアの平均年収について解説します。業界別、地域別ごとの年収もまとめているので、ご自身が就労したいイメージに近いものがわかるでしょう。また、日本との平均収入や労働環境の違いについても触れています。
最低賃金や労働環境など、マレーシアで働くうえで重要な内容についてもまとめました。マレーシアで働きたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
マレーシアの平均年収は?
世界の産業に関する統計データをまとめているCEICによると、マレーシアの平均月収は793ドルとなっています。(2025年1月時点)
現地の通貨では約3,349リンギット、日本円に換算すると、約12万3,913円です。
上記の平均月収をもとに算出すると、マレーシアの平均年収は約4万188リンギットとなります。日本円では、約150万3,800円です。
【業界別】マレーシアの平均年収
マレーシアの平均年収は、業界によっても変わってきます。
業種別のマレーシアの平均月収、および平均年収は下記のとおりです。
職種
平均月収
平均年収
営業
MYR 7,000~11,000(約26万2,000円〜41万2,000円)
MYR 84,000〜132,000(約314万4,000円〜493万7,000円)
事務系
MYR 6,000~7,000(約22万4,000円〜26万2,000円)
MYR 72,000〜84,000(約269万5,000円〜314万4,000円)
カスタマーサービス
MYR 7,000~9,000(約26万2,000円〜33万6,800円)
MYR 84,000〜108,000(約314万5,000円〜403万9,000円)
技術者
MYR 10,000~15,000(約36万7,000円〜55万1,000円)
MYR 120,000〜180,000(約449万円〜673万6,000円)
管理職
MYR 10,000~20,000(約36万7,000円〜73万5,000円)
MYR 120,000〜240,000(約449万円〜898万円)
どの業界でも、日本の給与水準に近い数値となっています。
なかでも、専門性の高い技術職や責任のある管理職などのポジションは、平均年収が高い傾向にあります。
ただし、同じ業界でも役職やスキルによって金額が変わる可能性があるため、あくまでも目安としてご活用ください。
【地域別】マレーシアの平均年収
マレーシアでは、地域によっても平均年収が異なります。
マレーシア統計局のデータをもとにすると、都市部の平均年収は4万2,960リンギット(約160万7,000円)、農村部では3万1,296リンギット(約117万円)です。(2023年時点)
地域別の平均年収は、下記のとおりです。
地域
平均月収
平均年収
クアラルンプール
MYR 4,521(約16万9,000円)
MYR 54,252(約202万6,800円)
プトラジャヤ
MYR 4,858(約18万1,600円)
MYR 58,296(約217万9,200円)
ペナン
MYR 3,557(約13万2,900円)
MYR 42,684(約159万5,400円)
ラブアン
MYR 3,636(約13万5,800円)
MYR 43,632(約163万1,100円)
セランゴール
MYR 3,885(約14万5,200円)
MYR 46,620(約174万1,600円)
日本と同様、農村部よりも都市部のほうが、平均年収が高い傾向にあります。
なかでも、商業エリアとして有名なクアラルンプールや、行政新首都として開発中のプトラジャヤなどは、比較的高い水準です。
マレーシアの最低賃金はいくら?
マレーシアの最低賃金は、月額1,700リンギット(約6万3,600円)です。(2025年2月時点)
マレーシアでは、2年ごとに最低賃金が見直されています。2025年の改定では、1,500リンギットから1,700リンギットに引き上げられました。
約13.3%と大幅な増額になり、地方や最低賃金に近い水準の企業では、影響があります。
ただし、日系企業などでは最低賃金を上回る給与水準であることも多く、直接的な影響を受けていない企業もあります。
新卒のマレーシア人の初任給はどれくらい?
新卒のマレーシア人の初任給は、学歴によって変動します。基本的には、学歴が高いほど初任給も高い傾向です。
大学院卒の場合は、約3,800〜4,500リンギット(約14万2,000円〜16万8,000円)になります。
また、大学卒業の場合は約3,000〜3,200リンギット(約11万2,000円〜11万9,600円)で、専門・短大卒業の場合は約2,350〜2,600リンギット(約8万7,800円〜9万7,100円)です。
日本とマレーシアの平均年収の比較
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」のデータをもとにすると、日本の平均年収は460万円となっています。
マレーシアの平均年収は約4万188リンギット(約150万3,800円)のため、日本に比べると低い水準です。
一方で、公共交通機関やミネラルウォーターの値段など、日本より安く購入できるものもあります。生活費とのバランスを見ながら、現地の生活を検討しましょう。
日本とマレーシアの労働環境の違い
日本とマレーシアの平均年収の違いがわかったところで、労働環境について知りたいという方もいるかもしれません。
ここでは、日本とマレーシアの労働環境の違いについて解説します。
主な違いは、以下の3つです。
- 労働関連法
- 祝日
- 労働時間
労働関連法
マレーシアでは、労働関連法がいくつか存在します。
マレーシアの主な労働関連法は、以下の6つです。
- 1955年雇用法(EA):民間企業の労働者の労働条件を規定する法律
- 1967年労使関係法(IRA):労働組合の運営や活動の基本ルールを定めた法律
- 1969年従業員社会保障法(SOCSO):事故や障害発生時の対応をまとめた法律
- 1991年従業員共済基金法(EPFA):退職者の生活支援に関する法律
- 1994年労働安全衛生法(OSHA):労働者の安全・衛生を確保するための法律
- 2012年最低退職年齢法(MRA):年齢差別を禁止することを目的とした法律
一方、日本には以下のような労働に関する法律があります。
- 労働基準法
- 最低賃金法
- 労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 労働契約法
それぞれ異なる基準が設けられていますが、どちらも労働者を守る目的があります。
祝日
マレーシアと日本では、祝日の日数が異なります。
マレーシアでは、年間11日の有給祝日を付与しなければならないという法律があり、特定の年に祝日を追加することも可能です。
マレーシアでは地域や宗教ごとに祝日が設定されている場合もあり、日本に比べて日数が多くなることもあります。
一方、日本の祝日は年間で16日間と定められています。
労働時間
日本とマレーシアは、労働時間にも違いがあります。
マレーシアの1955年雇用法(EA)では、週の労働時間が最大45時間までと規定されています。また、休憩なしで5時間以上働くことはできず、一日の労働時間が8時間を超える場合には時間外労働手当が支給されるのが一般的です。
一方、日本の労働基準法では、週の労働時間は40時間までです。一日の労働時間は、8時間までとなっています。
マレーシアで現地採用された日本人の平均給与と生活費例
マレーシアと日本の労働環境の違いがわかり、具体的な就労のイメージが湧いた方もいるのではないでしょうか?
ここでは、さらにマレーシアで現地採用された日本人の平均給与と生活費の例をモデルケースでご紹介します。
紹介する項目は、以下の2つです。
- 平均給与
- 生活費例
平均給与
マレーシアの平均月収は約3,349リンギットで、日本円に換算すると約12万3,913円です。
また、平均年収は約4万188リンギット、日本円で約150万3,800円となっています。
今回は、総務担当として働く日本人現地採用者の生活費例をご紹介します。月収は6,500リンギット(約24万3,000円)で、クアラルンプールの中心地に住んだ場合を想定しました。
生活費例
日本人の現地採用者の生活費例について、以下の表にまとめています。
※単位はリンギット
マレーシアでは家賃の金額が高く、今回のケースでは月収の約27.7%を占めています。
一方、交通費は約187リンギット(約7,000円)と、比較的安く抑えられているのが特徴です。
マレーシアの生活費の目安
前述したモデルケースをもとにすると、マレーシアでの生活費の目安は、5,287リンギット(約19万7,600円)となります。
ただし、家賃は居住エリアや大きさによっても大幅に変わってくるので注意が必要です。モデルケースでは家賃が1,800リンギットからとなっていますが、1,500〜3,000リンギットと幅があります。
また、食費は現地のローカル食堂やレストランを利用することで、安く抑えられます。日本食を楽しみたい場合は、少しゆとりをもって予算を確保しておきましょう。
マレーシアでの就労で気をつけたい所得税の取り扱い
マレーシアでの生活のイメージが湧いてきたところで、最後に就労の際に気をつけるべきポイントをご紹介します。
マレーシアで就労する場合、滞在する期間によって所得税率が異なる点に注意が必要です。
ここでは、以下の2つのパターンに分けて解説します。
- 滞在期間が182日未満の場合
- 滞在期間が182日以上の場合
マレーシアの税法上、182日以上の滞在で「居住者」として扱われ、183日ルールと呼ばれることがあります。
滞在期間が182日未満の場合
マレーシアの滞在期間が182日未満の場合は、一律30%の所得税がかけられます。
月収にかかわらず、30%税金がかかるためご注意ください。
最初は多く引かれますが、必要な手続きを実施することで、後から税金が戻ってくる可能性があります。
滞在期間が182日以上の場合
マレーシアの滞在期間が182日以上になった場合は、累進課税が適用されます。
そのため、収入額に応じて0〜30%と、税率が決まるのが特徴です。
たとえば、月収が6,500リンギット(約24万3,000円)の場合は、税率が1%のため、所得税は65リンギット(約2,430円)になります。
所得税率は変更されることがあるため、必ず最新の情報をご確認ください。
まとめ
本記事では、マレーシアの平均年収について、業界別や地域別に解説しました。給与から引かれる所得税率にも、注意が必要です。
また、生活費では家賃の比重が大きく、食費や現地のローカルフードを活用することで安く抑えられます。
日本との違いを考慮したうえで、マレーシアでの就労をスムーズに進められるようにしましょう。
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マレーシアの平均年収は、約4万188リンギットです。日本円に換算すると、約150万3,800円となります。業界や地域によっても金額が変わるため、ご自身の状況に合わせて年収の目安を見極めてください。
執筆者
PASONA ASEAN
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監修者
今道 誠(Makoto Imamichi)
Pasona HR Malaysia Sdn. Bhd.
Managing Director